軍鶏(シャモ)は、アジア全般に分布する闘鶏に適したニワトリの品種をもとに、土佐でさらに闘争心のある鶏に改良した、高知県独特の品種です。特に県東部で盛んに飼育されていました。
日本には江戸時代初期に伝わってきたとされています。

「軍鶏(シャモ)」という名前は、「シャム猫」と同じく原産地の「シャム(タイ)」に由来し、渡来した当時は「シャム」や「シャムロ(暹羅)」・「シャムロケイ(暹羅鶏)」と呼ばれていましたが、明治時代から「シャモ(軍鶏)」と呼ばれるようになりました。
また、1941年には、国の天然記念物に指定されました。

食用としては、軍鶏と地鶏を掛け合わせた「シャモオトシ」が、様々な品種で全国に分布しており、ブランド鶏として愛されています。
西富ファームの軍鶏は、原型により近い肉質で、筋肉質で赤身が
多く、これぞ「土佐の軍鶏」という肉質です!

喧嘩軍鶏(シャモ)

闘鶏用として飼われていた軍鶏同士が行う闘鶏(とうけい)は迫力満点!昔から闘鶏が盛んだった高知では、現在も県全域で行われております。
軍鶏は大きさが70cm~80cm、体重も6キロほどになり、闘争心むき出しに戦う闘鶏は迫力満点!誰もが見入ります。

闘いはどちらかが「まいった」という鳴き声を出す、または土俵から逃げ出したり、座り込んだりすると負けです。中には1時間を超える闘いになることもあります。
高知県には安田町が建てた「しゃも闘鶏場」があり、全国的にもめずらしい公共の闘鶏場です。この町は江戸時代より軍鶏の闘鶏が盛んな土地柄だったことから、建設されました。
闘鶏は、毎年12月から毎週日曜日、半年間にわたって行われ、6月の最終日曜日に決勝戦が開催されます。
その他、愛好家たちにより、高知県全域で様々な団体による闘鶏が行われております。迫力の戦いをぜひ一度見に来てください!

坂本龍馬も愛した軍鶏

噛めば噛むほどに味が出る!
筋肉質なのでうまみ成分が多く、コクのあるのが特徴の軍鶏(シャモ)は、土佐の偉人、中岡慎太郎が坂本龍馬に「おいしい」と薦め、龍馬も好んで食べていたそうです。
慎太郎は安田町のお隣、北川村の出身だということもあり、軍鶏がおいしいということを知っていたのでしょう。

 慶応3年11月15日、京都近江屋で龍馬は風邪気味だったため、慎太郎と一緒に好物の軍鶏鍋を食べようと、峰吉に軍鶏肉を買いに走らせたました。ですが、峰吉が戻った時には、すでに刺客に襲われ龍馬は亡くなっていました。幕末の志士達も、軍鶏肉を食べ、元気をつけて明治維新を成し遂げていったのでしょう。
龍馬生誕の日には龍馬ファンが集い、軍鶏鍋を囲みながら龍馬談義に花を咲かせます。